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自己破産後は結婚に影響があるか

  • 文責:所長 弁護士 岡田大
  • 最終更新日:2025年4月25日

1 自己破産は結婚に影響を与えるか

自己破産をしてしまうと「将来の結婚に不利になるのでは?」と不安になる方もいらっしゃいます。

すでに交際者がいて、結婚を考えている場合は特に心配になるかもしれません。

しかし、結論から申し上げますと、自己破産と結婚には直接的な関係はありません。

言い換えると、法律上、自己破産の手続中や手続き後に結婚が制限されるということはありません。

結婚前に借金問題を整理しておきたいという方もいらっしゃいます。結婚は新しい人生の一歩を踏み出す重要な節目となりますので、結婚前に自己破産をしておいて借金問題を解決しておくのは、ひとつの良い選択肢であるともいえます。

2 自己破産後に結婚する際の結婚生活への影響

自己破産が結婚に対して法的な制限を加えることはないとはいえ、自己破産後に結婚をした場合、結婚生活に事実上の影響が生じることはあります。

⑴ 経済的影響:家計に負担がかかる可能性

自己破産をすることで、原則として債務の返済義務がすべて免除されることになります(税金など一部の債務を除く)。

これは多重債務者にとって大きなメリットであり、結婚前に自己破産をしておけば、その後の収入を返済に充てる必要がなくなるという利点があります。

一方、自己破産には「一定以上の財産は処分され債権者に配当される」というデメリットもあるため、これが結婚や結婚生活に影響を与える可能性もあります。

具体的には、基本的に自己破産をすると99万円を超える額の現金は処分されてしまいます。

また、日用品や仕事道具などの自由財産は手元に残せますが、高価なブランド品や査定額の高い車、不動産などは処分の対象となる可能性が高いです。

自己破産後すぐに結婚しようと考えている方は、経済的に間接的な影響が出ることも想定しておくとよいです。

なお、自己破産でも車を残したい場合についてはこちらのページで解説しています。

⑵ 生活面での不便

また、以下のような生活上の不便が生じることが考えられます。

  • ・クレジットカードを作れない
  • ・ローンを組めない

自己破産をすると借金はなくなりますが、手続き後7年程度は経済的信用が必要な審査は通らなくなってしまいます。

例えば、今持っているクレジットカードは使えなくなってしまいます。

また、新規のクレジットカードを作成することもできません。

結婚生活に不便を感じることがあるかもしれませんし、相手に自己破産を隠している場合、クレジットカードを持っていないことを不審に思われる可能性もあります。

また、結婚後はマイホームを購入したいという方も多いかと思われますが、住宅ローンについても自己破産後7年程度は組むことができません。

クレジットカードと同様に信用審査が必要になるため、住宅ローンの申請をしたとしても、審査が通らない可能性が高いです。

他にも、税理士や司法書士などの士業や、卸売業者、警備員、貸金業、保険外交員などでは、資格・職業制限の問題はありますが、これは手続期間中のみの制限ですので、それほどの問題にはならないでと考えられます。

⑶ 結婚相手への直接的な影響はない

自己破産をすることによる、結婚相手や結婚相手の家族への直接的な影響はありません。

例えば、結婚したことにより、相手もクレジットカードが作れなくなったり、相手の預金まで処分されたりするようなことはありませんのでご安心ください。

自己破産の手続きの対象は、あくまで申立人個人です。

なお、結婚後は配偶者の名義で家族カードを作成し、自己破産をした人がその家族カードを利用することも可能です。

3 結婚相手に自己破産したことが判明する可能性

結婚相手に隠して自己破産をした場合に、相手に判明することはあるのか、そして隠して結婚することは可能なのかについて解説します。

結論から申し上げますと、相手に判明する可能性は常にあると考えておくべきです。

結婚前でも同居している場合は、個人的な経済状況も知りやすい状態にありますので、クレジットカードを使っていないことを不審に感じることがあるかもしれません。

また、結婚後は、住宅ローンや車のローンを組む場面において判明する可能性があります。

ローンが組めない・クレジットカードもないとなると、経済的な信用に何らかの問題があると思われてもやむを得ないという側面があります。

過去の自己破産について、結婚する相手にすべて説明する義務はないため、隠して結婚すること自体は可能です。

しかし、結婚後に自己破産の事実を知った場合、相手に良い印象をもってもらえるということは考えにくいといえます。

自己破産を隠していた事実そのものが法律上の離婚事由となることはありませんが、関係に亀裂が生じれば、将来的な離婚につながる可能性もないとは言い切れません。

自己破産の影響は 7年程度続きます。

長い年月の間に判明してしまう可能性はあるので、理想としてはやはり相手に事前に伝え、理解を得てから結婚するのがおすすめです。

4 自己破産の疑問・心配は弁護士へ相談を

自己破産に関する疑問、心配がある方は、お気軽に当法人の弁護士にご連絡ください。

自己破産の事実は「できるだけ周囲に知られたくない」という方は多いですが、その点も弁護士にご相談いただければ、自己破産に関する書類が極力自宅に届かないように配慮した上で手続きを進めることも可能です。

結婚を間近に控えた方の自己破産も含め、個々のケースに臨機応変に対応をさせていただきますので、越谷やその周辺でお悩みの方は、どうぞ安心してお任せいただければと思います。

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